• 百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)

その1形成外科の黎明期  

最終更新: 6月18日

形成外科というのは我が国では救急医学と並んで、1970年代に学問として確立した比較的新しい医学である。簡単に言えば、生まれつきの形体的欠損や事故や手術で失った組織欠損を手術的方法によって矯正する医療である。


実は太古から刑罰によって失われた鼻の再建は紀元前のインドで行われていたとの記録があるし、世界大戦で怪我によって失われた組織を修繕するために西洋で進歩したらしい。それなのに何故医学としての認証が遅れたのかと言えば、生命を救う医学ではなかったからではないかと思う。精神医学などもそうかもしれないが、これは自分や他人の生命により関わるからではないかと推察する。


さて、欧米ではもっと早くから医学の一翼として確立しており、Plastic Reconstructive and Aesthetic Surgery 和訳すると形成、再建、美容外科、ということになり、この3本柱で成り立っている。当初は丁寧な縫合、皮膚移植などを主たる手術手技としたが、我が国で学問としての確立と並行するように細い血管を繋いで皮膚や組織移植するためのmicrosurgery(微小血管外科)とか顔などの形を変えるためのcranio-facial surgery(頭蓋顔面骨切り術)が発達した。


とくに、マイクロサージャリーは、切断指再接着、食道再建、生体肝移植などに応用されて、医学全体に貢献することになった。

さらに再生医療の始まりも形成外科であったという事実について、次回で述べる。






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