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  • 執筆者の写真百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)

その6 ハイドロジェルの登場(Polyacrilamide, Hyarulonic acid)

1995年ころシリコンなどのバッグにハイドロジェルを封入した乳房充填材が登場した。これは、生理不順バッグと同じくX線透過性なので乳癌が発見しやすいこと、内容物がハイドロジェルなので破裂しても殆どが水なので吸収しやすく従ってしこりなどの後遺症をのこさないことで、シリコンジェルバッグより安全という謳い文句であった。


そして、しかしやはりバッグはどこかを切らないと乳房内に入らないので、腋窩部などに結構なキズアトができるから、できればキズアトの残らない注入法がいいので、そんなに安全なら注入してもいいだろう、と言うことでかつてのシリコンジェル注入のように注入法が復活してしまったわけである。


それが、大々的に行われたのが中国であり、Polyacrilamide,を アメージンゲルTM として商品化して普及させた。


左:中国製の商品名AMAZINGEL 右:ウクライナ製のGEL


そのころ、欧州からはヒアルロン酸をSab QTM として注入で豊胸術に用いる方法が我が国にも入ってきた。しかしいずれも皮膚切開の不要な注入材とはいえ異物肉芽腫によるしこりの形成は免れず他部位への流動や転位も見られ、中国ではかなり早くに国家が禁止したが、我が国では一部で現在も行われているようで心配である。次回では注入法の一つである脂肪注入について述べる。


左:摘出されたハイドロジェルバッグ      右:注入されたハイドロジェルの排出。

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