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執筆者の写真百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)

その19 顔面の生まれつきの母斑の手術

生れつきの顔面のくろあざは修復の難しい先天異常の

親御さんからすれば、少しでも良い医師にかかって、満足の行く治療を受けたいという気持ちであろう。その意味でも形成外科でも美容外科的なアプローチの必要な治療対象である。先天的なものである限り、保険診療の対象になるが、美容外科的な哲学と技術が必要な分野である。


小児の頬部の母斑切除例。


左:手術前の状態。中:1階目のsetial excision.S字型の切除。右:2回切除術後半年の状態。


眼瞼の分離母斑。

左:手術前の状態。中;上眼瞼は手を付けず、下眼瞼は、marer flapで修復。右。術後3ヶ月の状態。

右眼瞼部の母斑。

手術前の状態。


幼少時に植皮ウィスて、20歳時の状態。しかし右眉毛部は元々の母斑を遺してある、本人は非常に気にしており、何とか取り替えて欲しいと訴えた。


深下腹壁血管束の採取。


おくれ毛を眉毛として移植する予定で血管束を移植する。


2週間後皮弁として挙上した。


移植直後。

              


自然な眉毛となった。


顔面の絶望的な母斑の症例を、expander で再建した。上左:術前の状態。上右:expanderで拡張した状態。拡張した皮膚を皮弁として使用して、切除した母斑の部分を被覆した。完成後半年。



顔面全体の黒色母斑(中国東莞康華病院・王春梅教授による)

術前の状態。


expanderで拡張した状態。


拡張した皮膚を皮弁として使用して、切除した母斑の部分を被覆した。


完成後半年。


右耳介部の黒色母斑の切除再建例。

手術前の状態。


左鼠径皮弁のデザイン。


母斑の切除後同皮弁で再建。


再建後の後面像。


同側面像。


顔面の黒色母斑は大きさ部位にかかわらず、以下に綺麗に切除再建するかが、形成外科医の腕の見せ所である。それには、高度なマイクロサージャリーの技術と美容外科的なセンスが必須である。それは正にReconstructive Aesthetic Surgery(再建美容外科)の真髄である。最後に、ここにお見せした症例は私が多く経験したうちの一部であることを付記しておく。次回は最終回であるが、やはりReconstructive Aesthetic Surgery(再建美容外科)の典型例として、女性の下腿の外傷後醜形の形成美容外科的再建について述べる。


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