例えば鼻を創るには前額部の皮膚が最適でここをいろいろは方法で皮弁として外鼻再建に使うのが常道だが、前額部が熱傷や外傷で使えない時、前腕に肋軟骨で作った鼻をマイクロサージャリーなどで、顔に移動することが第二の選択になる。耳介にしても同様の手段が選ばれる。この方法は、Secondary Cartilage-graft Flap と呼称した。しかし、軟骨を組んで埋入させると、組むのに使ったワイヤーや糸などの異物が感染の原因になりやすく、できれば組み合わせずに入れたい。体内に入れても良いような即効性の接着剤の開発など望まれる。
以下に私が20年以上前に経験した、外鼻と耳介の軟骨移植皮弁をお見せする。
熱傷瘢痕で前額部が使えないため、肋軟骨を予め腕の皮下に移植して、更にそれを顔面に移植して、外鼻を作成した。
外傷で破壊された耳介を再建するために。予め腕の皮下に耳介を象った軟骨を埋入しいた。
このような方法は適応は少ないと思われるが、形成外科医である限り、組織再建の一つの方法として常に頭の片隅に置いておくべきである。
これをもってコラムを終了する。ご精読有難うございました。
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